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【インタビュー】高江ってなに?今沖縄で起きていること(元山仁士郎)

文: POST編集部
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いま、沖縄県の高江で、ヘリパッドの建設が強行されています。いったい、高江で何が起きているのでしょうか。また、高江で起きていることは何が問題なのでしょうか。今回は、この高江でのヘリパッド建設に反対する緊急行動の立ち上げ人の一人で、沖縄県宜野湾市出身の元山仁士郎さんにお話をうかがいます。

こんにちは。今回は、SEALDsやSEALDs RYUKYUで活動をし、最近「ヘリパッド建設に反対する緊急行動」を立ち上げた元山仁士郎さんにお話をうかがいます。宜しくお願いします。
I
J
よろしくお願いします。

ヘリパッド建設に反対する緊急行動

今回は、元山さんが「ヘリパッド建設に反対する緊急行動」をどうして立ち上げようと思ったのか、その背景を伺いたいなと思っているんですけれども。元山さんって、沖縄出身ですよね、そういえば。
I

J
はい。僕は沖縄の宜野湾市出身で、普天間基地がある街で生まれ育ったんです。でも、宜野湾にいたときはそれが「日常」でして。だから、あまり問題意識を持っていなかったんですよね。
でも東京に出てきて、その「異常」さに気づいて、勉強し始めたんです。だいたい、それと前後して、SEALDsの立ち上げに関わりました。

元山さん個人としては、SEALDs解散の8月15日まで、沖縄の問題をコアにやっていた感じなんですか?
I

J
そうです。だからというか、SEALDsが解散したとしても、当然、僕にとって沖縄の問題が終わったというわけではまったくなくて。
で、タイミング的にも、高江のことが明らかにおかしいってときに、自分が動けないのはもどかしいなと思って。それで、SEALDsで活動していた子たちも中心となって、今回、あらたに「ヘリパッド建設に反対する緊急行動」をスタートさせたんです。

高江で起きていることって?

高江で起きていることが、具体的にどういうものなのかを聞きたいなって思うんですけど。元山さんは、いま高江で起きていることを、どのように捉えてらっしゃるのでしょうか?
I

J
僕としては、いま高江で起きていることは、沖縄の問題だけでなくて、他都道府県の問題でもあると思っているんです。ようするに、これは日本全国の問題であると。
ちょっと、いくつか細かいお話をしようと思うんですが、まず、「SACO合意」って、ご存知ですか?

うーん、詳しいことは正直・・・。
I

J
SACO合意というのは、今回のヘリパッド建設の根拠となっているものなんです。Special Action Committee on Okinawa(沖縄に関する特別行動委員会)の略称ですね。1995年に起きた「少女暴行事件」をきっかけに日米両政府によって結ばれたものです。
内容としては、北部訓練場の過半(約3,987ha)の返還や、ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)を、返還される区域から北部訓練場の残余部分に移設するというものです。

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(ゆんたく高江HPより http://www.projectdisagree.org/2016/07/saco.html

ん、ってことは、沖縄にとっては基地の負担って減るんじゃないんですか? なのに、どうして高江では抗議行動が起きているんですか?
I

J
それは、今回のヘリパッド建設が、実質的に基地機能の強化につながるものだからです。そうなると結果的に、沖縄にさらなる負担が押し付けられるんです。
今回のヘリパッド建設というのは、ようするに、元々使っていなかった土地とヘリパッドを返還する代わりに、オスプレイも使用できる新しいヘリッパッドを建設するというものなんです。北部訓練場には現在でも既に17個のヘリパッドがあるにもかかわらずです。

つまり、実質的には、基地機能を強化しているだけであると。
I
J
はい。さらに、新たに建設されるヘリパッドって、約150名の人々が暮らす東村高江を囲むように建設されているんですね。その結果、沖縄防衛局によるとこの6月には騒音発生回数が400回近くにものぼっていて。住民の中には移住せざるを得ない人々も出てきているんです。こうしたこともあって、9月21日には住民による工事差し止め訴訟も提出されました。
なるほど。基地建設それ自体が沖縄に押し付ける負担が、実質的には増えてしまうっていうことが、そもそもの問題だということなんですね。
I

参議院議員選挙と不十分な説明

J
で、高江の問題というのは他にもあって。7月10日に行われた参議院議員選挙、覚えていますか?
はい。全体的には自民党が勝った選挙でしたよね。
I
J
そうでしたね。でも沖縄では、自民党推薦の現職大臣が10万票の差で落選したんです。勝ったのは、北部訓練場のヘリパッド建設を含む基地反対を訴える伊波洋一氏でした。
そうだったんですか。
I
J
でも、その選挙の翌日から機動隊が入り、ヘリパッド建設工事が再開されたんですよ。
えっ、選挙で勝ったのに!?
I
J
はい。今回の現地の抗議行動をおさえつけるための機動隊の沖縄への派遣は、500名とも800名ともいわれてるんです。機動隊は福岡、大阪、愛知、神奈川、千葉、東京など、全国から派遣されています。
めっちゃ多いじゃないですか。えーっと、つまり。沖縄で、現地の意志が参院選というかたちで改めて示された、その翌日に、工事が無理やり、ってことですか?
I

J
そういうことです。これ、やっぱり普通に考えておかしいんですよ。
さっき、現職の大臣が負けたって言ったじゃないですか。これ、特定イシューをうったえる新人候補に現職の大臣がそのような大敗を喫したんですよね。とすれば普通、「何か我々に、このイシューについて問題があったのかもしれない」と思いますよね?

まあ、普通の感覚で普通に考えれば、そうですよね。
I
J
で、これに、ヘリパッド建設に関して、日本政府は沖縄県や地元住民、周辺地域への十分な説明をしていないことが、沖縄の人々の怒りに拍車をかけているという状況です。たとえば、沖縄防衛局は、オスプレ配備があれば住民に説明すると言っていたんですよ。なのに、オスプレイ配備がなされたあとも、いまだに説明会は開かれていません。翁長沖縄県知事も、オスプレイの配備や建設工事への大量の機動隊員の投入、自衛隊ヘリの投入に関して、十分な説明がないと言っているんですね。そのこともあり、容認できないと述べています。
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