“(持っていってくれ!取ったりんごくらいは、持っていってくれ!)”——— p.29
終戦の年、炭坑での強制労働から解放された中国人、朝鮮人たちが父のりんご畑にやってきた。 復員兵の父は日本軍の略奪に目をつむった自分を思い出しながら、りんごを売って家族を養うんだ取らないでくれと頼む。 すると骨と皮ばかり彼らはりんごを置いて静かに去っていった。 作者の父はりんごの季節になるとこの話を聞かせる。戦争が終わり人間性を取りもどす記憶。 平和が揺らぐ今、そしてこれからの時代、私たちは人間性を守り続けられるだろうか。
マサキ
BOOK'S SELECTION
定常型社会 — 新しい「豊かさ」の構想
広井良典 著
岩波新書
2001年
「ではどうすればいいのか?」 ――この問いを正面から考えていく必要がある。” ——— p.6
「成長」という目標の追求は、現代社会の人々の豊かさや幸福の源となっているだろうか。 「再分配政策を通じた成長」という構造ではなくパイの拡大= 経済成長とし、経済成長をナショナリズムとも関連させてきた 戦後日本の文脈。福祉国家と経済成長は相反しない。市場への自由放任とケインズ主義的積極財政の対立とは「(経済)成長志 向」という点では同じ土俵に立っている。現代日本の経済の思考を読みとき示される「ではどうすればいいのか?」
和葉
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