“離脱の精神を含まぬ単純な『参加』主義は、『翼賛』という名に代表される左右大小さまざまの追従主義を生む。そのことは既に歴史が痛烈に教えている。”——— p.256
「戦後日本の思想家」 と聞かれて真っ先に思い浮かぶのがこの藤田省三である。 彼は「日本思想」の研究者であり、「高度成長期」という時代を見る思想家である。 キーワードは「経験」、平たく言えば事物・事態との相互交渉そのものである。 藤田は時代にそれを喪失させる「管理」の圧制を見た。「テロルとの戦争」、セキュリティという名の「治安」が叫ばれる現代、日本の思想から私たちは学ぶところがあまりに多い。
古谷
BOOK'S SELECTION
独立国家のつくりかた
坂口恭平 著
講談社現代新書
2012年
“路上生活者たちは単純に「生きるとは何か」について考えた。それは今では哲学と呼ばれているようなことかもしれない。” ——— p.43
「現実的に考えろ、食えなくなるぞ」 ―ならば実際に考えてみよう。 あなたは素っ裸で東京のど真ん中に放りだされてしまった。 さあ、どうしよう。 死ぬしかないのか。 しかしあなたはきっと考える。 「どうやって生き抜こう」真の思考の始まりだ。 段ボールは家の材料になる。 プラスチックケースはお風呂だ。 路上で暮らす人々は実際そうやって生活してきた。 彼らは生きる知恵を持っている。 でも私たちだってそんな知恵を持っていたはずだ。 布団が秘密基地だった、ビー玉が宝石だったあの頃。
羽鳥涼
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