“勇気を失うな。それが何だというのか。多くのことが、まだまだ可能なのだ。みずからを笑うことを学べ。笑ってしかるべきように。”——— p.164
去年、2015年の8月、一番国会前に通いつめていた時期にこの新訳が出された。買ってから、夜に繰り返し読むことが多かった。ちゃんと読めている自信はないが、それでも強い力を受け取っていた。「未来の断片としての」私たちが、次に来る誰かのその「橋」になろうとすること。そうやって、今出来ることをやろうと思った。それはきっと、成功するとは限らない賭けになる。しかし、それに失敗したとしても、何度だってまた始めることが出来る。「これが生だったのか。よし、もう一度」、と。
JGJ
BOOK'S SELECTION
人間の安全保障
アマルティア・セン 著; 東郷えりか 訳
集英社新書
2006年
“この考え方は、国家の安全保障の概念とは対照的です。” ——— p.36
こんにち、私たちが議論し理解しようとしてきた安全保障は、 はたして私たちの生活に根ざしているものだと言えただろうか。 人々の人権や生命、幸福のための安全保障の本質が、これまでの論議のなかではおざなりになっていたと、本書を読み進めていく中で感じざるを得ない。平等な基礎教育の必要性、他者や文化に対する寛容さを、いまこそあらためて社会に求めてい く必要があるのではないだろうか。ぜひ現日本国憲法の理念とも照らし合わせて読み進めて欲しい。
ゆいぽよ
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