“勇気を失うな。それが何だというのか。多くのことが、まだまだ可能なのだ。みずからを笑うことを学べ。笑ってしかるべきように。”——— p.164
去年、2015年の8月、一番国会前に通いつめていた時期にこの新訳が出された。買ってから、夜に繰り返し読むことが多かった。ちゃんと読めている自信はないが、それでも強い力を受け取っていた。「未来の断片としての」私たちが、次に来る誰かのその「橋」になろうとすること。そうやって、今出来ることをやろうと思った。それはきっと、成功するとは限らない賭けになる。しかし、それに失敗したとしても、何度だってまた始めることが出来る。「これが生だったのか。よし、もう一度」、と。
JGJ
BOOK'S SELECTION
写らなかった戦後 — ヒロシマの嘘
福島菊次郎 著
現代人文社
2003年
“ドキュメンタリー写真は、人間の尊厳をいかに表現するかという行為であると同時に、レンズがいかにプライバシーを侵害するかという、二律背反によってのみ成立する両刃の剣である。” ——— p.23
「表に出ないものを引っ張り出してたたきつけてやりたい。」報道写真家、福島菊次郎の人間の生と向き合うことへの覚悟 と執念を表している言葉だ。空がピカッと光ったあの日から、 キノコ雲で覆い隠されたヒロシマとナガサキの街で、何が起 きていたのか。「被ばく者」と一括りでは語ることのできない戦後を生き抜いた一人一人の生き様が映し出されている。 これは、身体も心も蝕まれ、国に裏切られたとしても、命を燃やし続けた人びとの生きた証である。
さくら
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