“ぼくたちは、ぼくたちの「民主主義」を自分で作らなきゃならない。”——— p.254
私事だが、ここ数年納得のいく作品がつくれていない。しかし、迷いながらも路上でシャッターを切り続け、あらためて言葉や学びや知識に貪欲になり、そうして自らの表現に立ち返った時、巷の光景が少しずつ広がる気がした。恐らくは誰もが、迷い悩み、現実を疑い、信ずるべきものを手探りで求めている。それでもなお、真摯にこの現実と対峙し、思考し続けることが、私たちの人間性を回復し、民主主義を創造する方法でありチャンスなのだと本書が実践し、証明してくれている。
ゆいぽよ
BOOK'S SELECTION
びりっかすの神さま
岡田淳 作・絵
偕成社
1988年
“――いいじゃないか、そんなこと。ぼくはきみにそばにいてもらいたいんだ。だから、びりになる。” ——— p.48
転校してきた四年一組の教室で、始が見たのは、透き通った男。それはびりっかすの ところにだけ現れる神様だった。 学校教育に競争原理を持ち込み、子どもたちを競わせ、教室や地域の中に格差をつくることに、いったいどんな意味があるだろうか?「もっとがんばれ」と言う大人の思惑とは裏腹に、「神様」を見たいがためにびりになることに夢中になる子どもたち。やがて彼らは、一番になるために頑張ることよりもっと大事なことを、教室の中で見つけていく。
内山望
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