“復讐ではなく正義を追求しなければ。それしかないでしょう” ——— p.209
ホロコーストの被害者であるユダヤ人がなぜパレスチナ人を虐げるのか。そんな疑問から本書に出会った。戦後のユダヤ人にとってイスラエルこそが唯一安心できる場所だった。し かし同じくユダヤ人である著者はそのあり方に異議を唱える。 彼女はなぜイスラエルを批判するのか、答えは強制収容所から生還した母の信念にあった。他者への寛容さ、批判することの大切さなどユダヤ教の教義に触れる中で、現代日本に住む自分自身の生き方をも考えさせられる。
みき
BOOK'S SELECTION
反貧困 — 「すべり台社会」からの脱出
湯浅誠 著
岩波新書
2008年
“貧困は自己責任ではない。貧困は、社会と政治に対する問いかけである。” ——— p.220
貧困は、自己責任という言葉で語ることのできない問題で ある。自由に未来を選択できる状況の中で、自分の選択に対 して責任を持つことは当然だ。しかし、貧困は違う。誰が望 んで進学をあきらめるだろうか。誰が望んで奨学金を借りる だろうか。生活困窮者支援の現場で戦ってきた著者は、この 国に広がる貧困問題の原因を統計と経験から論じ、政府がしばしば口にする自己責任論を丁寧に論駁する。貧困問題を一 から学び、具体的な解決策を知るための一冊。
ともか
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