ホロコーストからガザへ — パレスチナの政治経済学

青土社 2009年
サラ・ロイ 著; 岡真理, 小田切拓, 早尾貴紀 編訳


“復讐ではなく正義を追求しなければ。それしかないでしょう” ——— p.209

ホロコーストの被害者であるユダヤ人がなぜパレスチナ人を虐げるのか。そんな疑問から本書に出会った。戦後のユダヤ人にとってイスラエルこそが唯一安心できる場所だった。し かし同じくユダヤ人である著者はそのあり方に異議を唱える。 彼女はなぜイスラエルを批判するのか、答えは強制収容所から生還した母の信念にあった。他者への寛容さ、批判することの大切さなどユダヤ教の教義に触れる中で、現代日本に住む自分自身の生き方をも考えさせられる。

みき

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