“復讐ではなく正義を追求しなければ。それしかないでしょう” ——— p.209
ホロコーストの被害者であるユダヤ人がなぜパレスチナ人を虐げるのか。そんな疑問から本書に出会った。戦後のユダヤ人にとってイスラエルこそが唯一安心できる場所だった。し かし同じくユダヤ人である著者はそのあり方に異議を唱える。 彼女はなぜイスラエルを批判するのか、答えは強制収容所から生還した母の信念にあった。他者への寛容さ、批判することの大切さなどユダヤ教の教義に触れる中で、現代日本に住む自分自身の生き方をも考えさせられる。
みき
BOOK'S SELECTION
被抑圧者の教育学
パウロ・フレイレ 著; 三砂ちづる 訳
亜紀書房
2011年
“抑圧者、被抑圧者、双方の人間性を回復しようとするとき、その闘いは意味をもつ。” ——— p.23
第三世界で識字教育を行ったパウロ・フレイレの代表作で ある。生活保障の分野で 1 冊と言われ、まずこの本を思い浮かべた。 1968 年初版の本書における被抑圧・抑圧の関係は、 現代を生きる私たちにあまりに身近だ。社会制度に変革が求められるとき、私たちはこの社会の抑圧者として、あるいは被抑圧者としてどのように現実を告発する言語・思考を獲得すべきか。いずれにせよ、それは果てしない人間化のための 闘いであり、本書はその指南書である。
大澤 茉実
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