“日本人がアジアを主体的に考える日は、まだ来ていない。” ——— p.110
西欧の「自由」や「平等」という文化価値の非西欧への浸透は、植民地侵略といった武力を伴ってのものだった。 それにより、その価値自体は弱くなってしまった。その弱さが「そうはいっても、こう」という二枚舌、つまり「平等」 を唱えながらの搾取といったことを正当化している。どうしたら、「自由」や「平等」といった価値が、意味あるものとして力を取り戻し、全ての人のものになるのか。日本の「近代化」を再検討し、その方法を問い直す評論集だ。
これつ
BOOK'S SELECTION
政治的なものの概念
C. シュミット 著; 田中浩, 原田武雄 訳
未來社
1970年
“政治的な行動や動機の基因と考えられる、特殊政治的な区別とは、友と敵という区別である。” ——— p.15
道徳的なものは善と悪を、美的なものは美と醜を、経済的な ものは利と害を区別して考える。では、政治は? 政治は友と敵を区別し、最悪の場合、殺しあう。政治こそが最も根本的な対立なのだ。そう言ったのは一時的にナチスに加担したシュミットだった。しかしそれは、無視していい過去の遺産ではない。 政治的なものは未だに譲れないもの同士の戦いとして続いてい る。「敵」との対話可能性を探るために、まずシュミットと格 闘しよう。シュトラウスの注解も併せて読まれたい。
UCD
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