“戦争責任をとるということは、言葉で謝るだけではなく、同じ過ちをくりかえさないように政治社会を作りなおすことではないだろうか。”——— p.159
戦争の経過。死者数の羅列。戦場の名前。それだけでは重要なことが切り落とされるだろう。そこには、違う背景を持った他の誰でもない一人一人が存在したという事。その戦争でそういった「個人」の命や尊厳が奪われた事。唯一の地上戦が行われた沖縄戦。そこから学ぶべきは、軍や政府という 「組織」が進めた戦争に、どのような「個人」が巻き込まれていったのかということだろう。それに対する想像力が同じ過ちをくりかえさないための社会を作る。
いたる
BOOK'S SELECTION
一般意志2.0 — ルソー、フロイト、グーグル
東浩紀 著
講談社
2011年
“筆者は本書を「夢を語ろうと思う」という言葉で始めた。” ——— p.235
著者が再三繰り返すように、これは夢についての本である。民主主義にまつわる思想や哲学を、丁寧かつ平易に解説しながら、かつてルソーによって夢見られた「一般意志」という概念などに、現代において何を夢見ることができるかが模索されている。多くの夢と同様、それらは儚く、読み進めるにしたがって、無数の疑問を抱かされる。その疑問を切っ掛けに、読者自身の、民主主義についての夢想と思索が始まる。本書はその入り口へのよき案内人となる 。
黙字
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