“戦争プロパガンダは「戦時中」だけでは なく、「開戦前」から始まっているのだ。”——— p.102
戦争なんか起こるわけがない。きっと全ての戦争はそうした前提から始まる。しかし歴史上の事実として戦争は繰り返されてきた。それを起こしてきた言葉には共通点があると、この本は10の法則に纏めている。「我々は戦争をしたくはない」が、「敵側が一方的に戦争を望んでいる」。そして「この正義に疑問を投げ かける者は裏切り者」だ、「愛国心がない」といって戦争は止まらなくなる。この国でまた「仕方が無く」戦争を起こさないため、 その思考を止めないために、今こそ読まれるべき一冊。
平葉
BOOK'S SELECTION
民主主義ってなんだ?
高橋源一郎, SEALDs著
河出書房新社
2015年
“学ぼう。ぼくたちはほんとうに無知だったと思うから。謙虚になろう。ぼくたちが知っている世界の外にはもっと広い世界があるはずだから。憎しみに巻き込まれないようにしよう。いちばん怖い敵はそれだから。” ——— p.8
作家で70年代安保運動に関わっていた高橋源一郎とSEALDsメンバーの、運動や、民主主義についての対談を収録。70年代以降パタリと学生が社会運動に関わらなくなった日本社会において、2015年の夏に現れた運動の意味とはなんだろうか。 SEALDsの学生たちが考え行動する、その根幹にある思想が、古代から試行錯誤を繰り返してきた「民主主義」という文脈において語られる。 読み終わる頃には、SEALDsが出てきたことは当たり前であり、必然だったと気付かされる。
芝田万奈
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