“私たちはどのようにして「自分自身の問い」として「自分がいま生きている世界」を問うことができるのか”——— p.16
「現代思想」。とっつきにくそうな、何から読み始めればもわかりにくいその領域に、この本は最良の見取り図を与えてくれる。いま自分が生きるこの世界で、「私」の問いを考えるための地図を。過去に先人が考え残したことをとてもわかりやすく簡潔にまとめ、その上で今、考えるべきことの方向を示してくれている。 この世界で生きることは勿論混沌に満ちていて、わからないことばかりだ。それでも、「考えること」は世界に形を見つけ、まだ一歩進ませる力を与えてくれる。その、始まりの一冊。
JGJ
BOOK'S SELECTION
GO
金城一紀 作
講談社
2000年
“言っとくけどな、俺は《在日》でも、韓国人でも、朝鮮人でも、モンゴロイドでもねえんだ。俺は俺なんだ。” ——— p.234
人は自分で生まれてくる場所は選べない。 でも、どう生きるかは自分でしか決めるしかない。 この本の事を簡単に言ってしまえば、「日本で生まれ日本で育った」 《在日》というカテゴリーで呼ばれる青年の「恋の話だ」。 本書を読んで、真昼間、東京のど真ん中で「良い在日も悪い在日も皆殺せ」とヘイトスピーチが叫ばれる日本で、もう一度考えてみて欲しい。 「広い世界を見ろよ。 後は自分で決めろ。」という彼は、僕と変わらないたった一人の人間だ。
奥田愛基
POST(ポスト)は、様々なかたちで日本の政治や選挙について考えるきっかけを提供するウェブサイトです。