“勇気を失うな。それが何だというのか。多くのことが、まだまだ可能なのだ。みずからを笑うことを学べ。笑ってしかるべきように。”——— p.164
去年、2015年の8月、一番国会前に通いつめていた時期にこの新訳が出された。買ってから、夜に繰り返し読むことが多かった。ちゃんと読めている自信はないが、それでも強い力を受け取っていた。「未来の断片としての」私たちが、次に来る誰かのその「橋」になろうとすること。そうやって、今出来ることをやろうと思った。それはきっと、成功するとは限らない賭けになる。しかし、それに失敗したとしても、何度だってまた始めることが出来る。「これが生だったのか。よし、もう一度」、と。
JGJ
BOOK'S SELECTION
現代日本の生活保障システム — 座標とゆくえ
大沢真理 著
岩波書店
2007年
“ユニバーサルな社会的包摂は、市場の暴走にたいする歯止めであるという以上に、市場経済そのものの存立を可能にする条件なのである。” ——— p.5
私たちの生活は、政府による社会政策や、家族、企業などのコミュニティ、非営利協同組織などによる様々な制度や慣行によって支えられている。本書は、日本の生活保障システ ムが、男性稼ぎ主を想定した一元的なものであることからくる様々な排除について指摘する。社会的包摂の実現は、社会 の中長期的な成長の土台にもなる。この社会の現状をきめ細かく確認しつつ、どんな人にでも出番があり、やり直しができるユニバーサルな社会を構想する一書。
信和
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