“私には夢がある。 /かつての奴隷の子孫とかつての奴隷主の子孫が、兄弟愛のテーブルに仲良く座ることができるようになるという夢が。”——— p.103
本書は「夢」の話だ。 キングのスピーチは「DREAM」であって「PLAN」ではない。 二言目には「対案をだせ」と言うこの国では伝わりにくいが、この夢は、アメリカの夢、人類の夢となった。 過去の人々には 「夢」だったことが、次の世代の「現実」を作り、また「夢」を完成させるために引き継がれていく。 その繰り返しが歴史を作った。 未だ、世界中で差別は無くならない。 だが何度でも言おう。 「今日も、そして明日も、様々な困難や挫折に直面したとしても、それでもなおまだ、私には夢がある」
奥田愛基
BOOK'S SELECTION
沖縄が問う日本の安全保障
島袋純, 阿部浩己 責任編集
岩波書店
2015年
“人間の尊厳を基盤にした安全保障は、単に、沖縄の現実を変革するために必要とされているわけではない。同時にそれは日本という国全体として模索していくべき安全保障のあり方を指し示すものとしてもある。” ——— p.13
シリーズ「日本の安全保障」(岩波書店)の第4巻である本書 は、日本と沖縄の相克を沖縄の歴史、平和憲法、基地をめぐる諸 問題、ジェンダー、アメリカ政治、国際法、沖縄の自律構想、東 アジアの視点から説く本である。日本の安全保障において過重な負担が置かれている沖縄を基軸に据えるというパラダイムシフト 的試み。「日本の安全保障」とは一体何なのか。沖縄は含まれているのか。いま、「日本人」がもう一度考え直すべき言葉を、直視しなければならない場所から問い直す。
元山仁士郎
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