“在特会とは何者かと聞かれることが多い。そのたびに私はこう答える。 あなたの隣人ですよ―。”——— p.364
この本の前半には、在特会のトップの桜井の半生や、その他の会員の素顔や本音または在特会の起こした事件や「反在日」のルーツが書かれている。後半は離反する会員や、豹変してくるリーダー、広がっていく標的について書かれている。この本にでてくる登場人物に共感を持てる人もいるかもしれない。だからといって、ヘイトスピーチは許されるものではない。そしてこれがオリンピックを控えた日本の現状である。このヘイト問題も私達に問われている。
リョウ
BOOK'S SELECTION
[新版]ブランドなんか、いらない
ナオミ・クライン 著; 松島聖子 訳
大月書店
2009年
“もうひとつの世界の実現をめざす私たちは、自分たちが決して敗北者ではないことを知るべきだ。” ——— p.426
低賃金での労働、不安定な雇用契約、容赦のないリストラ……莫大な利益をその懐に流し込もうともくろむ企業らは、自らの利益追求のためならその手段をいとわない。わたしたちの生活の隅々にまで入り込んでくるブランド(企業)が、わたしたちの世界をいかに巧妙な手口を用いて奪い去っているかをこの本は教えてくれる。同時に、わたしたちがそうして広がる魔の手に対して無力なのではないこと、どう抵抗し、闘ってゆくべきかを示してくれる。
ゆき
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