“日本人がアジアを主体的に考える日は、まだ来ていない。” ——— p.110
西欧の「自由」や「平等」という文化価値の非西欧への浸透は、植民地侵略といった武力を伴ってのものだった。 それにより、その価値自体は弱くなってしまった。その弱さが「そうはいっても、こう」という二枚舌、つまり「平等」 を唱えながらの搾取といったことを正当化している。どうしたら、「自由」や「平等」といった価値が、意味あるものとして力を取り戻し、全ての人のものになるのか。日本の「近代化」を再検討し、その方法を問い直す評論集だ。
これつ
BOOK'S SELECTION
私には夢がある — M・L・キング説教・講演集
マーティン・ルーサー・キング著; クレイボーン・カーソン, クリス・シェパード 編; 梶原寿 監訳
新教出版社
2003年
“私には夢がある。 /かつての奴隷の子孫とかつての奴隷主の子孫が、兄弟愛のテーブルに仲良く座ることができるようになるという夢が。” ——— p.103
本書は「夢」の話だ。 キングのスピーチは「DREAM」であって「PLAN」ではない。 二言目には「対案をだせ」と言うこの国では伝わりにくいが、この夢は、アメリカの夢、人類の夢となった。 過去の人々には 「夢」だったことが、次の世代の「現実」を作り、また「夢」を完成させるために引き継がれていく。 その繰り返しが歴史を作った。 未だ、世界中で差別は無くならない。 だが何度でも言おう。 「今日も、そして明日も、様々な困難や挫折に直面したとしても、それでもなおまだ、私には夢がある」
奥田愛基
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