“一つの言葉が、いろいろな意味を持ちうる中で、 なぜある場合に一つの意味が支配的であるかを、その社会的・歴史的文脈の中で明らかにすることが必要なのである。”——— p.6
あなたにとっての「自由」の言葉の主体は「リベルテ(個人)」ですか、それとも「リバティー(権力に対する市民)」ですか。“ことば”が独立した道具ではなく、「いつ・だれが・ どこで・なぜ」用いるかによって変化するものであることは、 分かっていても意識しづらい。「自由」や「福祉」など普遍的な価値を持つ言葉が、日本の政治史の中でどう変化してきたのか。この視点をもつことは同時に、それぞれの時代にとっての「価値」を再認識することでもあるのだ。
みつ
BOOK'S SELECTION
ネットと愛国 — 在特会の「闇」を追いかけて
安田浩一 著
講談社
2012年
“在特会とは何者かと聞かれることが多い。そのたびに私はこう答える。 あなたの隣人ですよ―。” ——— p.364
この本の前半には、在特会のトップの桜井の半生や、その他の会員の素顔や本音または在特会の起こした事件や「反在日」のルーツが書かれている。後半は離反する会員や、豹変してくるリーダー、広がっていく標的について書かれている。この本にでてくる登場人物に共感を持てる人もいるかもしれない。だからといって、ヘイトスピーチは許されるものではない。そしてこれがオリンピックを控えた日本の現状である。このヘイト問題も私達に問われている。
リョウ
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