「テロとの戦争」なるものを設定することで、 アメリカは「戦争」を発動する国家が負うべきいっさいの責任を投げ出したのだ。”——— p.103
アメリカ政府が9.11以降に始めた「テロとの戦争」を鋭く批判している著作。「テロリスト」は、たとえ何も起こしていなくとも、事前に排除しなければならない。「テロリスト」であれば、人権や人道的扱いせずに、どんな手段で殲滅しても構わない。そして、市民は常にテロに対抗しなければならない。本書はこうした「テロとの戦争」のレトリックの暴力性を暴き出している。10年以上前の著作ではあるが、昨今のテロを考える上でも示唆に富む内容である。
ユリヤ
BOOK'S SELECTION
健康で文化的な最低限度の生活
柏木ハルコ 著
小学館
2014年
“生活保護 ―「命を守る最後の砦」...その現 場で今自分は、仕事をしているんだ―” ——— 1 巻 p.62
生活保護をテーマに、ケースワーカーの視点からそのリアルを描いた漫画。保護対象はただのだらしない人?届け出な しに働いた高校生のバイト代は?言い訳して働かない奴は許せない?家族に頼れない事情がある?経済的にも、人間関係的にも貧困に陥った人の「最後の砦」、生活保護。 6 人に 1 人が相対的貧困にあるといわれる現在、その砦に押し寄せる人々の「生」は私たちの日常とどこかリンクする。現役ケー スワーカーもお薦めの 1 冊。
大澤 茉実
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