“この本をどうしても出したかった理由は、自分たちみたいにたった数人で、僕らの知らない街で何かを始めようとしている、ほかならぬ「あなた」に読んでほしかったからだ。”——— p.5
社会を変えたくても、自分ができることでなければ、自分のやることでもない。 社会に不安があっても、受け流せばいい。2015年の夏、 安保法制にNOと叫んだ若者 — SEALDsは、この閉塞感を破った。 彼らは初めてデモをした。 初めてトラメガを持った、コールをした、スピーチをした。 初めて新聞やテレビに映った。 希望と呼ばれ、馬鹿と呼ばれた彼らは、なぜ行動を起こしたかのか。「私」には何ができるのか。 これはその闘いと葛藤の軌跡である。
どっきょ
BOOK'S SELECTION
アラブ、祈りとしての文学
岡真理 著
みすず書房
2006年
“小説を読んだ私たちは想像することができる、彼、そして彼女が私たちの友人であり兄弟であり姉妹として傍らにあるような未来を。” ——— p.311
世界が不条理に満たされている時に、文学は無力なのだろうか。本というものについて、少なくない意味を感じる者にとっては、一度は—あるいは、ずっと終わらない—問いに、アラブ文学者である著者は、その文学を読む中で問い続ける。 そうして紡ぎ出される著者の真摯としか言う他ない言葉それ自体が、その応答に思える。 どれほど望みのない状況であっても、文学は、人間が人間であるために存在し続ける、祈りのように。 「世界に記憶されることのない小さき人々の尊厳を想い、文学は祈りになる。」
JGJ
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