“学ぼう。ぼくたちはほんとうに無知だったと思うから。謙虚になろう。ぼくたちが知っている世界の外にはもっと広い世界があるはずだから。憎しみに巻き込まれないようにしよう。いちばん怖い敵はそれだから。”——— p.8
作家で70年代安保運動に関わっていた高橋源一郎とSEALDsメンバーの、運動や、民主主義についての対談を収録。70年代以降パタリと学生が社会運動に関わらなくなった日本社会において、2015年の夏に現れた運動の意味とはなんだろうか。 SEALDsの学生たちが考え行動する、その根幹にある思想が、古代から試行錯誤を繰り返してきた「民主主義」という文脈において語られる。 読み終わる頃には、SEALDsが出てきたことは当たり前であり、必然だったと気付かされる。
芝田万奈
BOOK'S SELECTION
健康で文化的な最低限度の生活
柏木ハルコ 著
小学館
2014年
“生活保護 ―「命を守る最後の砦」...その現 場で今自分は、仕事をしているんだ―” ——— 1 巻 p.62
生活保護をテーマに、ケースワーカーの視点からそのリアルを描いた漫画。保護対象はただのだらしない人?届け出な しに働いた高校生のバイト代は?言い訳して働かない奴は許せない?家族に頼れない事情がある?経済的にも、人間関係的にも貧困に陥った人の「最後の砦」、生活保護。 6 人に 1 人が相対的貧困にあるといわれる現在、その砦に押し寄せる人々の「生」は私たちの日常とどこかリンクする。現役ケー スワーカーもお薦めの 1 冊。
大澤 茉実
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