“すべての芸術がそうであったように、ラップも「持たざるもの」によって生み出された。”——— p.594
15人のラッパーのインタビュー集。それぞれの日常の生活から書き溜められた言葉は、現代という時代をどんな詩人たちよりリアルに現している。 路上で、郊外で、ステージの上で、彼らの日本語は「リリック」となる。 確かなことは、それまで誰でもなかった「誰か」が発した声に、何かを変える力があるということだ。 そして同じ力が誰でもない「私」たちにはある。——言葉が。 どれほど終わっている日常の中でも、こう言おう。「OK余裕 未来は俺らの手の中」
JGJ
BOOK'S SELECTION
権力政治を超える道
坂本義和 著
岩波現代文庫
2015年
“国際政治の主体の最終的な単位として、 国家を想定するということは、裏返していえば、国家と国家との間の国際関係は、一種のアナーキーの状態” ——— p.126
日本の戦後平和主義と憲法の繋がりを考える。権力政治を重視した軍事的な勢力均衡には「最悪事態主義」が常に付きまとう。最悪の事態を免れるための軍事的な措置は当然軍事競争を促進させ、想定される「最悪事態」は、より悪化する。 不信感に基づいた駆け引きにより生まれる国家間の緊張関係 を信頼によって払拭しようとする態度は、まさに日本国憲法の前文と重なるのだ。日本の平和主義に触れながら、改めて新しい世界の在り方を思考してみよう。
みつ
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