“亡くなった人の声に時間をかけて耳を傾けて悲しんで悼んで、同時に少しずつ前に歩くんじゃないのか。死者と共に”——— p.141
あの日失われた多くの命。 私たちはもう彼ら彼女らには出会えないのだろうか。 何事もなかったかのように暮らしてゆかねばならないのだろうか。 そうして他愛もなく話している時、私たちはふと気づく、こうして話している言葉を彼らも彼女らもまた話していたのではなかったか。 私たちが言葉を話す、と同時に言葉が私たちを話させる。 想像せよ。耳を澄ませば聞こえるはずだ。 そして語り続けよ。 未来のために。「想—像—ラジオ—」
羽鳥涼
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BOOK'S SELECTION
反貧困 — 「すべり台社会」からの脱出
湯浅誠 著
岩波新書
2008年
“貧困は自己責任ではない。貧困は、社会と政治に対する問いかけである。” ——— p.220
貧困は、自己責任という言葉で語ることのできない問題で ある。自由に未来を選択できる状況の中で、自分の選択に対 して責任を持つことは当然だ。しかし、貧困は違う。誰が望 んで進学をあきらめるだろうか。誰が望んで奨学金を借りる だろうか。生活困窮者支援の現場で戦ってきた著者は、この 国に広がる貧困問題の原因を統計と経験から論じ、政府がしばしば口にする自己責任論を丁寧に論駁する。貧困問題を一 から学び、具体的な解決策を知るための一冊。
ともか
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