“小説を読んだ私たちは想像することができる、彼、そして彼女が私たちの友人であり兄弟であり姉妹として傍らにあるような未来を。”——— p.311
世界が不条理に満たされている時に、文学は無力なのだろうか。本というものについて、少なくない意味を感じる者にとっては、一度は—あるいは、ずっと終わらない—問いに、アラブ文学者である著者は、その文学を読む中で問い続ける。 そうして紡ぎ出される著者の真摯としか言う他ない言葉それ自体が、その応答に思える。 どれほど望みのない状況であっても、文学は、人間が人間であるために存在し続ける、祈りのように。 「世界に記憶されることのない小さき人々の尊厳を想い、文学は祈りになる。」
JGJ
BOOK'S SELECTION
安倍流改憲にNOを!
樋口陽一, 山口二郎 編
岩波書店
2015年
“言葉を無意味化することによって、 権力は無限に暴走できるようになる。” ——— p.214
2015年、「積極的平和主義」「存立危機事態」「重要影 響事態」等、これらの言葉が政治の世界に渦巻き、それに呼応した市民から多くの懸念の声が上がった。なぜなら、これらの言葉が従来の用法や明確な限界を持ち得ず、時の権力によって拡大適用される恐れがあるからである。 その時流に沿って書かれた本書は、現政権の「何が問題なのか」を多岐に渡って検証しているため、今一度現状を確認するのに格好の作りとなっている。
KBTK
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