動物農場 — おとぎばなし

岩波文庫 2009年
ジョージ・オーウェル 作; 川端康雄 訳


“すべての動物は平等である。しかしある動物は他の動物よりももっと平等である。”——— p.161

主にスターリン体制をモチーフとして、全体主義や独裁のように、権力が暴走して行く様子が寓意的に描かれている。 この「おとぎばなし」に登場するあらゆるものについて、我々は実際に人類が経験してきた具体的な事件や人名を思い浮かべることができる。 読むに従い、権力の暴走を許しているものが常に、その権力によって支配される動物たち自身の無知であり、鈍感さであり、無関心であることに気付かされる。 大衆としての彼らの姿に身につまされる。

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