“言っとくけどな、俺は《在日》でも、韓国人でも、朝鮮人でも、モンゴロイドでもねえんだ。俺は俺なんだ。”——— p.234
人は自分で生まれてくる場所は選べない。 でも、どう生きるかは自分でしか決めるしかない。 この本の事を簡単に言ってしまえば、「日本で生まれ日本で育った」 《在日》というカテゴリーで呼ばれる青年の「恋の話だ」。 本書を読んで、真昼間、東京のど真ん中で「良い在日も悪い在日も皆殺せ」とヘイトスピーチが叫ばれる日本で、もう一度考えてみて欲しい。 「広い世界を見ろよ。 後は自分で決めろ。」という彼は、僕と変わらないたった一人の人間だ。
奥田愛基
BOOK'S SELECTION
安倍流改憲にNOを!
樋口陽一, 山口二郎 編
岩波書店
2015年
“言葉を無意味化することによって、 権力は無限に暴走できるようになる。” ——— p.214
2015年、「積極的平和主義」「存立危機事態」「重要影 響事態」等、これらの言葉が政治の世界に渦巻き、それに呼応した市民から多くの懸念の声が上がった。なぜなら、これらの言葉が従来の用法や明確な限界を持ち得ず、時の権力によって拡大適用される恐れがあるからである。 その時流に沿って書かれた本書は、現政権の「何が問題なのか」を多岐に渡って検証しているため、今一度現状を確認するのに格好の作りとなっている。
KBTK
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