“言っとくけどな、俺は《在日》でも、韓国人でも、朝鮮人でも、モンゴロイドでもねえんだ。俺は俺なんだ。”——— p.234
人は自分で生まれてくる場所は選べない。 でも、どう生きるかは自分でしか決めるしかない。 この本の事を簡単に言ってしまえば、「日本で生まれ日本で育った」 《在日》というカテゴリーで呼ばれる青年の「恋の話だ」。 本書を読んで、真昼間、東京のど真ん中で「良い在日も悪い在日も皆殺せ」とヘイトスピーチが叫ばれる日本で、もう一度考えてみて欲しい。 「広い世界を見ろよ。 後は自分で決めろ。」という彼は、僕と変わらないたった一人の人間だ。
奥田愛基
BOOK'S SELECTION
ロルティ伍長の犯罪 — 〈父〉を論じる — ピエール・ルジャンドル第VIII講
ピエール・ルジャンドル 著; 西谷修 訳
人文書院
1998年
“「どうしてブツブツ言うの、パパ、気分でも悪いの?」。少し後で、瀕死の者の平手打ちを受ける前に、息子は父親の顔をしげしげと見る——何事も語らない顔を。これは現代の寓話だ。” ——— pp.235-236
全ての親は、もともと子である。 子を産めば簡単に親になれるわけではない。 親になるためには、まず自分が「自分はなんでもできて、なんでも要求できる」 という子の立場を放棄して、大人にならなければならない。 しかし、今の親はどうだろう。 モンスターペアレンツのような全能性に取り憑かれたような親ばかりだ。 そして、子としての要求を自分の子に押し付ける。 叶わなければ平手打ちをする。 何も言わずに。 暴力は語らないのだ。 その子はいったいどうなるのか。 ドグマ人類学への入り口。
UCD
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