“この考え方は、国家の安全保障の概念とは対照的です。”——— p.36
こんにち、私たちが議論し理解しようとしてきた安全保障は、 はたして私たちの生活に根ざしているものだと言えただろうか。 人々の人権や生命、幸福のための安全保障の本質が、これまでの論議のなかではおざなりになっていたと、本書を読み進めていく中で感じざるを得ない。平等な基礎教育の必要性、他者や文化に対する寛容さを、いまこそあらためて社会に求めてい く必要があるのではないだろうか。ぜひ現日本国憲法の理念とも照らし合わせて読み進めて欲しい。
ゆいぽよ
BOOK'S SELECTION
ロルティ伍長の犯罪 — 〈父〉を論じる — ピエール・ルジャンドル第VIII講
ピエール・ルジャンドル 著; 西谷修 訳
人文書院
1998年
“「どうしてブツブツ言うの、パパ、気分でも悪いの?」。少し後で、瀕死の者の平手打ちを受ける前に、息子は父親の顔をしげしげと見る——何事も語らない顔を。これは現代の寓話だ。” ——— pp.235-236
全ての親は、もともと子である。 子を産めば簡単に親になれるわけではない。 親になるためには、まず自分が「自分はなんでもできて、なんでも要求できる」 という子の立場を放棄して、大人にならなければならない。 しかし、今の親はどうだろう。 モンスターペアレンツのような全能性に取り憑かれたような親ばかりだ。 そして、子としての要求を自分の子に押し付ける。 叶わなければ平手打ちをする。 何も言わずに。 暴力は語らないのだ。 その子はいったいどうなるのか。 ドグマ人類学への入り口。
UCD
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