“そしてどうせなら、安全な国で、全ての子ども たちが質の高い教育を受けられる国で、子どもを育ててみたいと思わないだろうか。”———p.88
「#保育園落ちたの私だ」というハッシュタグが話題になりました。少子化という現実があるにも関わらず、今の日本は明らかに子どもを産みにくく、育てにくい国となっています。 本書は少子高齢化や子育て支援、生活保障をめぐる、 驚くほど真っ当な入門書です。これまで私たちの社会は、 子育ての責任の多くを「お母さん」に押し付けてきました。 本書を読めば、子育てこそ、重要な政治的課題であること に気づくはずです。
SOB
BOOK'S SELECTION
アウシュヴィッツは終わらない — あるイタリア人生存者の考察
プリーモ・レーヴィ 著; 竹山博英 訳
朝日選書
1980年
“「なぜだ?」私は下手くそなドイツ語で尋ねた。「ここにはなぜなんて言葉はないんだ」男はこう答え、私を突き飛ばして中に押し込んだ。” ——— p.27
アウシュヴィッツには「なぜ?」という問いは存在しない。その応答である“reason”(理由=理性)も。 逆に言えば、 「なぜ?」という問いのないところに、アウシュヴィッツは生まれる。 その土壌はいまなお、完全に消え去ってはおらず、この社会の中にある。 われわれは、まずこのような悲惨があったことを真に受けよう。 そして、想像の及ぶ限り想像しよう。 人間が主体を奪われ、番号になってしまう前に、 「なぜ?」 という問いを発しなければならない。
UCD
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