“生活保護 ―「命を守る最後の砦」...その現 場で今自分は、仕事をしているんだ―”——— 1 巻 p.62
生活保護をテーマに、ケースワーカーの視点からそのリアルを描いた漫画。保護対象はただのだらしない人?届け出な しに働いた高校生のバイト代は?言い訳して働かない奴は許せない?家族に頼れない事情がある?経済的にも、人間関係的にも貧困に陥った人の「最後の砦」、生活保護。 6 人に 1 人が相対的貧困にあるといわれる現在、その砦に押し寄せる人々の「生」は私たちの日常とどこかリンクする。現役ケー スワーカーもお薦めの 1 冊。
大澤 茉実
BOOK'S SELECTION
ホロコーストからガザへ — パレスチナの政治経済学
サラ・ロイ 著; 岡真理, 小田切拓, 早尾貴紀 編訳
青土社
2009年
“復讐ではなく正義を追求しなければ。それしかないでしょう” ——— p.209
ホロコーストの被害者であるユダヤ人がなぜパレスチナ人を虐げるのか。そんな疑問から本書に出会った。戦後のユダヤ人にとってイスラエルこそが唯一安心できる場所だった。し かし同じくユダヤ人である著者はそのあり方に異議を唱える。 彼女はなぜイスラエルを批判するのか、答えは強制収容所から生還した母の信念にあった。他者への寛容さ、批判することの大切さなどユダヤ教の教義に触れる中で、現代日本に住む自分自身の生き方をも考えさせられる。
みき
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