“われわれは、立憲主義を侮蔑し、「力」への信仰に走った国々によってあの第二次世界大戦という未曾有の悲劇が引き起こされたことを決して忘れてはならない” ——— p.11
この本は私にとって「立憲主義」を知るための道しるべで す。古代ギリシャから続く歴史を辿り、現代世界においてどのような意味をもつかが描かれています。そしてそれは、 「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果(憲法97条)」な のです。憲法学の権威である佐藤先生の研究の集大成ともいえる本作品。過去に起こった悲劇の背景を忘れてはならないと警笛を鳴らしているようにも思えます。憲法改正問題でゆ れる現代。今こそ手にとって欲しい一冊です。
岡歩美
RECOMMEND
文:SEALDs POST編集部 ⅔ 。これは、憲法改正に必要な議席の割り合いです。
自民党は現在、改憲をしようとしています。
与党は衆議院ですでに⅔ を獲得していますが、参議院ではまだ... 記事を読む
私がなんで、こんなにもあなたに選挙に行ってほしいのか、について。
少し政治の話をすると、普段は味わわない様々な反応を味わうことができる。
その... 記事を読む
「憲法って、もう 70 年も変えてないなら、そろそろもっといい憲法にしようという議論があるのはむしろ自然じゃないか。
とにかく改憲はダメと言われても、左翼... 記事を読む
文:POST編集部 7月10日は参議院選挙です。
今回の選挙は、個々のイシューについての議論があるものの、やはり「安倍政権のこれまで」を問うという性格が強いものです。 と... 記事を読む
BOOK'S SELECTION
[新訳・評注]歴史の概念について
ヴァルター・ベンヤミン 著; 鹿島徹 訳・評注
未來社
2015年
“わたしたちにはかすかなメシア的な力が付与されていることになる。過去はこの力が発揮されることを要求しているのだ。” ——— p.46
ナチスに追われ亡命していたその危機の中で、「歴史」につい て書き残されたこの著作を戦後71年目のこの国でいま、この時 に読むこと。それは現在の時が危機にある時には「過去」もまた 危機にあり、そしてそれを救うことが出来るのもまた「いま」に いる「わたしたち」だと、気づかせてくれることだ。「歴史修正主義」 と言われる政治状況に対して、わたしたちは過去に、歴史に対し てどう向き合って行くべきなのか。その強いヒントをこの一冊は、 素晴らしい、真摯な訳と共に与えてくれる。
平葉
POST(ポスト)は、様々なかたちで日本の政治や選挙について考えるきっかけを提供するウェブサイトです。