“われわれは、立憲主義を侮蔑し、「力」への信仰に走った国々によってあの第二次世界大戦という未曾有の悲劇が引き起こされたことを決して忘れてはならない” ——— p.11
この本は私にとって「立憲主義」を知るための道しるべで す。古代ギリシャから続く歴史を辿り、現代世界においてどのような意味をもつかが描かれています。そしてそれは、 「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果(憲法97条)」な のです。憲法学の権威である佐藤先生の研究の集大成ともいえる本作品。過去に起こった悲劇の背景を忘れてはならないと警笛を鳴らしているようにも思えます。憲法改正問題でゆ れる現代。今こそ手にとって欲しい一冊です。
岡歩美
BOOK'S SELECTION
僕は、そして僕たちはどう生きるか
梨木香歩 著
理論社
2011年
“僕を信じて付いてきた、あのニワトリを守り切れなかった。” ——— p.228
吉野源三郎『君たちはどう生きるか』は、盧溝橋事件の年に出た。 軍国主義が社会を覆い、言論が弾圧されていくなか、子どもたちに向けて計画されたシリーズの一冊だった。 この命がけの「君たちは、どう生きるのか」という問いを、著者は現在のなかに受けとめ、 「僕は」「僕たちは」という主語を置いた。性暴力、個と集団、兵役拒否、開発と自然破壊などを織り込み、自ら魂を殺害し戦争に適応する人間の姿を丹念に捉えた。70年前と今が鮮やかに繋がる。
かりん
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