“政治的な行動や動機の基因と考えられる、特殊政治的な区別とは、友と敵という区別である。”——— p.15
道徳的なものは善と悪を、美的なものは美と醜を、経済的な ものは利と害を区別して考える。では、政治は? 政治は友と敵を区別し、最悪の場合、殺しあう。政治こそが最も根本的な対立なのだ。そう言ったのは一時的にナチスに加担したシュミットだった。しかしそれは、無視していい過去の遺産ではない。 政治的なものは未だに譲れないもの同士の戦いとして続いてい る。「敵」との対話可能性を探るために、まずシュミットと格 闘しよう。シュトラウスの注解も併せて読まれたい。
UCD
BOOK'S SELECTION
赤ペンチェック自民党憲法改正草案
伊藤真 著
大月書店
2013年
“最初の問題 次の A と B は、どちらが正しいでしょうか。 A 憲法は、国民が守るべき義務です。 B 憲法は、権力者が守るべき義務です。” ——— p.3
「憲法」と聞いてあなたは何をイメージするだろうか。な んとなく、法律より上にあるものとか、9条とか。曖昧に感 じてる人が多いかもしれない。そんな中、現自民党政権は憲 法改正に躍起になって動いている。一体、どのように改正するのか。それによって何が変わるのか。本書は現行憲法と自民党の改憲草案とを比較し、問題形式でシンプルにそれを読み解いてくれる。「憲法改正」の動き。気になるけど、難しそうと思っているあなたにオススメの一冊だ。
どっきょ
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