“具体的な権利は抽象的な法から生命と力を受け取るだけでなく、抽象的な法にそのお返しをするのである。”——— p.80
個人的に「権利」は、「法律によって決められた抽象的なルール」というイメージだった。実体のない、空っぽな理念 だと。本書を読んだ。その実体なき権利感覚は、自分の生活 が侵害されて、ようやく身体に刻まれるのだと。他者の不当な介入への怒り、苦しみの感情がその兆候であると。そして、 理念は市民が現状を認識しようとする意思から初めて生まれるのだと。空虚な「権利」という言葉に価値を与えるのは、 紛れもなく当の僕自身だったのだと学んだ。
Dai
BOOK'S SELECTION
動物農場 — おとぎばなし
ジョージ・オーウェル 作; 川端康雄 訳
岩波文庫
2009年
“すべての動物は平等である。しかしある動物は他の動物よりももっと平等である。” ——— p.161
主にスターリン体制をモチーフとして、全体主義や独裁のように、権力が暴走して行く様子が寓意的に描かれている。 この「おとぎばなし」に登場するあらゆるものについて、我々は実際に人類が経験してきた具体的な事件や人名を思い浮かべることができる。 読むに従い、権力の暴走を許しているものが常に、その権力によって支配される動物たち自身の無知であり、鈍感さであり、無関心であることに気付かされる。 大衆としての彼らの姿に身につまされる。
黙字
POST(ポスト)は、様々なかたちで日本の政治や選挙について考えるきっかけを提供するウェブサイトです。