“亡くなった人の声に時間をかけて耳を傾けて悲しんで悼んで、同時に少しずつ前に歩くんじゃないのか。死者と共に”——— p.141
あの日失われた多くの命。 私たちはもう彼ら彼女らには出会えないのだろうか。 何事もなかったかのように暮らしてゆかねばならないのだろうか。 そうして他愛もなく話している時、私たちはふと気づく、こうして話している言葉を彼らも彼女らもまた話していたのではなかったか。 私たちが言葉を話す、と同時に言葉が私たちを話させる。 想像せよ。耳を澄ませば聞こえるはずだ。 そして語り続けよ。 未来のために。「想—像—ラジオ—」
羽鳥涼
BOOK'S SELECTION
政治の眼力 — 永田町「快人・怪物」列伝
御厨貴 著
文春新書
2015年
“マジョリティーを動員しようとする気負いと自信が生じた途端に、その緊張感と距離感がなくなり、実は安倍は、次の一手を見失うのではないか。” ——— p.54
本書は、安倍晋三や菅義偉、石破茂から岡田克也など、 「災後」という時代状況を生きる政治家たち25人に注目し た評論である。 著者はオーラル・ヒストリーの第一人者として名高く、そ の筆さばきはもちろん、文章の一つひとつを見れば、同時代 を生きる政治家を語ることの難しさがひしひしと伝わってく る。彼らもまた「人」なのだ。我々の政治を見る「眼力」を より複雑に、的確にしてくれる一冊。
古谷
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