“小説を読んだ私たちは想像することができる、彼、そして彼女が私たちの友人であり兄弟であり姉妹として傍らにあるような未来を。”——— p.311
世界が不条理に満たされている時に、文学は無力なのだろうか。本というものについて、少なくない意味を感じる者にとっては、一度は—あるいは、ずっと終わらない—問いに、アラブ文学者である著者は、その文学を読む中で問い続ける。 そうして紡ぎ出される著者の真摯としか言う他ない言葉それ自体が、その応答に思える。 どれほど望みのない状況であっても、文学は、人間が人間であるために存在し続ける、祈りのように。 「世界に記憶されることのない小さき人々の尊厳を想い、文学は祈りになる。」
JGJ
BOOK'S SELECTION
丸山眞男セレクション
丸山眞男 著; 杉田敦 編
平凡社ライブラリー
2010年
“大衆運動のゆきすぎというものがもしあるとす れば、それを是正していく道はどういう道か。それは大衆をもっと大衆運動に習熟させる以外にない。” ——— p.102
「戦後民主主義」とか何とか言われるけれど、少なくとも今の政治状況を考えるのならば、避けては通れない偉人が少なくと も一人はいる。丸山眞男。戦後の政治学をリードし、「夜店」 のなかで人々の政治的判断を説き、何より彼は日本政治思想史 のクラシックであった。 あれから71年が経ったけど、まだ何も古びちゃいない。日本 の思想に寄り添い、彼は民主主義を日本語で語った。民主主義 を私たちのものにする、そのための第一歩として。
SOB
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