“言っとくけどな、俺は《在日》でも、韓国人でも、朝鮮人でも、モンゴロイドでもねえんだ。俺は俺なんだ。”——— p.234
人は自分で生まれてくる場所は選べない。 でも、どう生きるかは自分でしか決めるしかない。 この本の事を簡単に言ってしまえば、「日本で生まれ日本で育った」 《在日》というカテゴリーで呼ばれる青年の「恋の話だ」。 本書を読んで、真昼間、東京のど真ん中で「良い在日も悪い在日も皆殺せ」とヘイトスピーチが叫ばれる日本で、もう一度考えてみて欲しい。 「広い世界を見ろよ。 後は自分で決めろ。」という彼は、僕と変わらないたった一人の人間だ。
奥田愛基
BOOK'S SELECTION
あの人と和解する
井上孝代 著
集英社新書
2005年
“あなたが誰かと和解したいと思ったなら、無理に相手を理解しようとしたり、わかろうとしないことだ。” ——— p.164
憲法十三条には「すべての国民は、個人として尊重される」と明記されているものが、自民党改憲草案では 『個人』 ではなく 『人』 に変わっている。 この本からは、個人であることの大切さを感じることが出来ます。 人はそれぞれみんな違っていい。 その根本が理解出来たら「〜べき」「〜すべき」という言葉は減っていくのではないだろうか?違いを乗り越えるのではなく、違いを認める。 違いを妥協するのではなく、同じ角度から見つめてみる。 目では見えない部分への想像力、共感力、その必要性に気づかせてくれる本です。
のどか
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