“大きな人間を引っくり返すのは、小さな人間です。”——— p.235
世の中は絶えず、世直しをしていかなければならない。 その世直しをするのは、「小さな人間」だ。 小さな人間とは、「デモクラシー」の語源「デモス(人々)」のことである。 この本は、小田実の晩年の講演、未完の小説「トラブゾンの猫」、鶴見俊輔の講演、架空対談を収録している。 「大きな人間」の横暴を是正し、社会を手入れしていく「小さな人間」の営みが、未来をつくる。 ただの選挙主義ではない民主主義の中身を、豊かにイメージさせる言葉が詰まっている。
かりん
BOOK'S SELECTION
権利のための闘争
イェーリング 著; 村上淳一 訳
岩波文庫
1982年
“具体的な権利は抽象的な法から生命と力を受け取るだけでなく、抽象的な法にそのお返しをするのである。” ——— p.80
個人的に「権利」は、「法律によって決められた抽象的なルール」というイメージだった。実体のない、空っぽな理念 だと。本書を読んだ。その実体なき権利感覚は、自分の生活 が侵害されて、ようやく身体に刻まれるのだと。他者の不当な介入への怒り、苦しみの感情がその兆候であると。そして、 理念は市民が現状を認識しようとする意思から初めて生まれるのだと。空虚な「権利」という言葉に価値を与えるのは、 紛れもなく当の僕自身だったのだと学んだ。
Dai
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