“大きな人間を引っくり返すのは、小さな人間です。”——— p.235
世の中は絶えず、世直しをしていかなければならない。 その世直しをするのは、「小さな人間」だ。 小さな人間とは、「デモクラシー」の語源「デモス(人々)」のことである。 この本は、小田実の晩年の講演、未完の小説「トラブゾンの猫」、鶴見俊輔の講演、架空対談を収録している。 「大きな人間」の横暴を是正し、社会を手入れしていく「小さな人間」の営みが、未来をつくる。 ただの選挙主義ではない民主主義の中身を、豊かにイメージさせる言葉が詰まっている。
かりん
BOOK'S SELECTION
ポスト・デモクラシー — 格差拡大の政策を生む政治構造
コリン・クラウチ 著; 近藤隆文 訳
青灯社
2007年
“不満の焦点を問題の本当の焦点に向けなおすことが必要だ。世界中で地域社会を破壊し、不安 定な状態にしているのは、大企業と独占的な利 潤追求行動なのである。” ——— p.178
デモクラシーの時代は終わった。今や多くの先進民主主義諸国で選挙システムは形骸化し、実質的には大企業が政治を動かし、その結果、経済格差の拡大と貧困化が進行している。 悲観的でも何でもない、筆者が描くのはこの社会の確かなリアルだ。本書後半では、そんなリアルに抗するための政治プロジェクトにまで踏み込んで議論が展開される。冷静に現状を把握し、現実的な一手を打つ。その積み重ねこそが、デモ クラシーを再起動させる。
塩田潤
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