“「人間は、できるだけのことをしなくてはなりません。」と、クモはつつましく答えました。”——— p.282
野菜と果物の国に暮らす、タマネギぼうやのチポリーノが、無実の罪で投獄された父親を助け出す冒険談。それはファシズムに抵抗し生き抜いた、イタリア市民の物語でもある。暴力と不正に満ちた理不尽な社会において、人間としてねじまがらないで生きるとはどういうことか。誰がファシズムを容認するのか。第二次世界大戦中、ファシズムに抵抗するレジスタンス運動に参加した作者は、この愉快な物語に、人間の持つ力と希望、そして課題を描いてみせた。
かりん
BOOK'S SELECTION
荒れ野の40年 — ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説
リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー 述; 永井清彦 訳
岩波ブックレット
2009年
“しかし、過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目になります。” ——— p.11
ドイツが第二次世界大戦に敗れた40年後、「もう過去の傷を開きたくない」と口にして、「過去」の出来事に耳を塞ぎ目を閉ざそうとした人たちがいた。そんな空気に一石を投 じたのは当時の大統領ヴァイゼッカーによる終戦40周年 演説だった。「過去」は「過ぎ去った」忘れていい出来事であってはならない。私たちが、そして私たちより前の世代の人たちが何をしたのかを学ぶこと、これが本当の意味で「未来」に向かって歩を進めることだ。
まっしゅ
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