“心は、なにものにもへだてられることなく、ほかの人の心にまでとどきます。”——— p.4
戦地から離れて過ごしたミリーにとっての三日間は、戦地に残った母の過ごした30年間だった。 私たちは偶然にも1日を1日とし、1分を、1秒を、誰に奪われることなく生きることのできる場所で過ごしている。 あなたが愛する人と食事をし、笑い、眠りに就くまでの一日を、同じ命として生き残るために秒針が一つ先へ進む86400回分、命がけで過ごしている人たちがいる。 どこかでそれを知りながら、私たちはまた今日「一日」を過ごしている。
紅子
BOOK'S SELECTION
現代思想の教科書 — 世界を考える知の地平15章
石田英敬 著
ちくま学芸文庫
2010年
“私たちはどのようにして「自分自身の問い」として「自分がいま生きている世界」を問うことができるのか” ——— p.16
「現代思想」。とっつきにくそうな、何から読み始めればもわかりにくいその領域に、この本は最良の見取り図を与えてくれる。いま自分が生きるこの世界で、「私」の問いを考えるための地図を。過去に先人が考え残したことをとてもわかりやすく簡潔にまとめ、その上で今、考えるべきことの方向を示してくれている。 この世界で生きることは勿論混沌に満ちていて、わからないことばかりだ。それでも、「考えること」は世界に形を見つけ、まだ一歩進ませる力を与えてくれる。その、始まりの一冊。
JGJ
POST(ポスト)は、様々なかたちで日本の政治や選挙について考えるきっかけを提供するウェブサイトです。