“安全保障のディレンマの克服から安定的な平和へ” ———p.309
本書は日本の安全保障を多面的に分析し、安全保障環境が激変する中で、日本がとるべき安全保障構想を唱えている。日米同盟の変遷や、米国の世界戦略と「積極的平和主義」との相互関係等を詳らかにした上で、「積極的平和主義」が米国の世界戦略と齟齬を来しているだけでなく、東アジアを不安定化させている点を鋭く指摘している。そして、持続的で安定的な安全保障構想を打ち出している。日本の安全保障の将来を考える上で、示唆に富む一冊である。
ユリヤ
岩波書店 2015年
遠藤誠治 責任編集
“安全保障のディレンマの克服から安定的な平和へ” ———p.309
本書は日本の安全保障を多面的に分析し、安全保障環境が激変する中で、日本がとるべき安全保障構想を唱えている。日米同盟の変遷や、米国の世界戦略と「積極的平和主義」との相互関係等を詳らかにした上で、「積極的平和主義」が米国の世界戦略と齟齬を来しているだけでなく、東アジアを不安定化させている点を鋭く指摘している。そして、持続的で安定的な安全保障構想を打ち出している。日本の安全保障の将来を考える上で、示唆に富む一冊である。
ユリヤ
“主権国家という近代的制度、そしてそこに埋め込まれた領域的権力が、著しい人権侵害を行う凶器となりうるという当たり前のことを忘れないでおきたい”
昨年、安保法制を巡る議論において、しきりに平和や安全という言葉が使われた。「安全保障」と言うとき、必然的に国家が前提とされる。しかし、それは必ずしも私たち個人の 「安全保障」ではない。国家は国家であるがために「敵」や「他者」を必要とし作り出す。そしてそのために平和や安全という言葉が使われる。本書は、従来の議論では不可視化されてきた、中央に対する周辺から「安全保障」を考えることで、新しい見方を私たちに提示してくれる。
けんと