“変化する状況の中で現代国際関係を理解しようとする者は、進取の気性に富み、精緻な観察法や思考法を身につけるように努力しなければならない。”——— p.244
主要な安全保障理論の論理を詳しく解説し、実際の国際政治の諸問題におけるそれらの理論の妥当性と問題を考察した一冊。抑止理論・勢力均衡論、国際制度論、平和構築論、民主的平和論など多岐にわたる理論を扱っており、安全保障を考える上で知っておかなければならない最低限の知識を網羅している。21世紀に入ってから、日本を含む世界の平和をめぐる情勢は大きく変わっている。そうした世界を理解する上で、本書は多くの視点と知識を与えてくれる。 /ユリヤ
ユリヤ
BOOK'S SELECTION
永遠平和のために — 啓蒙とは何か : 他3編
カント 著; 中山元 訳
光文社古典新訳文庫
2006年
“「自分の理性を使う勇気をもて」” ——— p.10
題名を見て食傷めいたものを感じた。平和という言葉は、歴史の中で弄ばれ続けた結果、手垢にまみれ、陳腐な響きすら帯びてしまった。しかし、本書の中で使用されるこの言葉は、潔白で、危険に満ちて、瑞々しい。それは、お仕着せの決まり文句としてではなく、人類の肯定を目的に、カント自身が考え、紡ぎだした言葉だからだろう。彼は本書で、自ら思考することを説き、実践している。孤独な思考を通して、議論し合うための自分の言葉を産み出そう。
黙字
POST(ポスト)は、様々なかたちで日本の政治や選挙について考えるきっかけを提供するウェブサイトです。