「ではどうすればいいのか?」 ――この問いを正面から考えていく必要がある。” ——— p.6
「成長」という目標の追求は、現代社会の人々の豊かさや幸福の源となっているだろうか。 「再分配政策を通じた成長」という構造ではなくパイの拡大= 経済成長とし、経済成長をナショナリズムとも関連させてきた 戦後日本の文脈。福祉国家と経済成長は相反しない。市場への自由放任とケインズ主義的積極財政の対立とは「(経済)成長志 向」という点では同じ土俵に立っている。現代日本の経済の思考を読みとき示される「ではどうすればいいのか?」
和葉
BOOK'S SELECTION
永遠平和のために — 啓蒙とは何か : 他3編
カント 著; 中山元 訳
光文社古典新訳文庫
2006年
“「自分の理性を使う勇気をもて」” ——— p.10
題名を見て食傷めいたものを感じた。平和という言葉は、歴史の中で弄ばれ続けた結果、手垢にまみれ、陳腐な響きすら帯びてしまった。しかし、本書の中で使用されるこの言葉は、潔白で、危険に満ちて、瑞々しい。それは、お仕着せの決まり文句としてではなく、人類の肯定を目的に、カント自身が考え、紡ぎだした言葉だからだろう。彼は本書で、自ら思考することを説き、実践している。孤独な思考を通して、議論し合うための自分の言葉を産み出そう。
黙字
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