“生活保護 ―「命を守る最後の砦」...その現 場で今自分は、仕事をしているんだ―”——— 1 巻 p.62
生活保護をテーマに、ケースワーカーの視点からそのリアルを描いた漫画。保護対象はただのだらしない人?届け出な しに働いた高校生のバイト代は?言い訳して働かない奴は許せない?家族に頼れない事情がある?経済的にも、人間関係的にも貧困に陥った人の「最後の砦」、生活保護。 6 人に 1 人が相対的貧困にあるといわれる現在、その砦に押し寄せる人々の「生」は私たちの日常とどこかリンクする。現役ケー スワーカーもお薦めの 1 冊。
大澤 茉実
BOOK'S SELECTION
永遠平和のために — 啓蒙とは何か : 他3編
カント 著; 中山元 訳
光文社古典新訳文庫
2006年
“「自分の理性を使う勇気をもて」” ——— p.10
題名を見て食傷めいたものを感じた。平和という言葉は、歴史の中で弄ばれ続けた結果、手垢にまみれ、陳腐な響きすら帯びてしまった。しかし、本書の中で使用されるこの言葉は、潔白で、危険に満ちて、瑞々しい。それは、お仕着せの決まり文句としてではなく、人類の肯定を目的に、カント自身が考え、紡ぎだした言葉だからだろう。彼は本書で、自ら思考することを説き、実践している。孤独な思考を通して、議論し合うための自分の言葉を産み出そう。
黙字
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