“ユニバーサルな社会的包摂は、市場の暴走にたいする歯止めであるという以上に、市場経済そのものの存立を可能にする条件なのである。”——— p.5
私たちの生活は、政府による社会政策や、家族、企業などのコミュニティ、非営利協同組織などによる様々な制度や慣行によって支えられている。本書は、日本の生活保障システ ムが、男性稼ぎ主を想定した一元的なものであることからくる様々な排除について指摘する。社会的包摂の実現は、社会 の中長期的な成長の土台にもなる。この社会の現状をきめ細かく確認しつつ、どんな人にでも出番があり、やり直しができるユニバーサルな社会を構想する一書。
信和
BOOK'S SELECTION
切りとれ、あの祈る手を — 〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話
佐々木中 著
河出書房新社
2010年
“何も終わらない、何も” ——— p.170
「革命の本体は文学である」 このことを、人生でもって示した偉人たちの五つの夜話。 彼らの長い闘いの記憶は、ある一人の男によって編集された。 突如、公に姿を現せた謎の作家、佐々木中だ。作中に登場するルターや、ムハンマドなど、彼らの革命の「祈り」は、彼らにとって知る由もなかったこの作家によって、 僕らに届けられた。 ならば、現代はどうか。答えは次の文に如実に表されている。 「取りて読め。 筆を執れ。そして革命は起こった。」
Dai
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