“ユニバーサルな社会的包摂は、市場の暴走にたいする歯止めであるという以上に、市場経済そのものの存立を可能にする条件なのである。”——— p.5
私たちの生活は、政府による社会政策や、家族、企業などのコミュニティ、非営利協同組織などによる様々な制度や慣行によって支えられている。本書は、日本の生活保障システ ムが、男性稼ぎ主を想定した一元的なものであることからくる様々な排除について指摘する。社会的包摂の実現は、社会 の中長期的な成長の土台にもなる。この社会の現状をきめ細かく確認しつつ、どんな人にでも出番があり、やり直しができるユニバーサルな社会を構想する一書。
信和
BOOK'S SELECTION
老い衰えゆくことの発見
天田城介 著
角川選書
2011年
“老い衰えゆく当事者もその家族も、自らの自尊心やプライドを保持することを通じた生存のための闘いを、日々実践している。” ——— p.50
高齢化社会のなかで、介護をはじめとしたお年寄りとの付き合い方を他人事として語ることは難しくなっている。本書は〈老い衰えゆくこと〉を徹底的に見つめつつ、〈老い衰えゆくこと〉から戦後日本の社会制度を理解しようとする。 これまで「できる」はずだったことが「できない」ことになっていく過程。引き裂かれるプライド。抵抗のドラマ。それらを構成する戦後日本史。「多様な〈老い〉が、多様なまま生きることができる社会」へ向けて。
SOB
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