“生活保障とは何か。それは、雇用と社会保障をむすびつける言葉である。”——— p.IV
現在日本には、非正規雇用やワーキングプアの増加、年金など社会保障制度の先細りなど、生活保障をめぐるさまざまな問題がある。こういった状況になって久しいためか、よい 打開案も浮かびづらい。この本は他国の例を示したのち、それを日本にそのまま適用しようとするのではなく、日本の現状に合った形のビジョンを打ち出している。生活や将来に不安を感じる全ての人におすすめしたい本である。政治家によりよい社会を求めるとき、役に立つだろう。
幸子
BOOK'S SELECTION
安倍流改憲にNOを!
樋口陽一, 山口二郎 編
岩波書店
2015年
“言葉を無意味化することによって、 権力は無限に暴走できるようになる。” ——— p.214
2015年、「積極的平和主義」「存立危機事態」「重要影 響事態」等、これらの言葉が政治の世界に渦巻き、それに呼応した市民から多くの懸念の声が上がった。なぜなら、これらの言葉が従来の用法や明確な限界を持ち得ず、時の権力によって拡大適用される恐れがあるからである。 その時流に沿って書かれた本書は、現政権の「何が問題なのか」を多岐に渡って検証しているため、今一度現状を確認するのに格好の作りとなっている。
KBTK
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