“日本国憲法を生み出した力、それは決して国家対国家の、勝者対敗者の政治力学からだけではなかった。”——— p.381
日本国憲法が「押し付けられた」ものであり、だからこそ「自主 憲法」制定が必要だという言説が根強く存在している。では、憲 法はどうやって制定されたのか、また俎上に上る「9条」がどん な背景によって生まれたのか、私たちはどれほどわかっているのか。戦後 71 年目の今、この国の憲法が変わるかもしれないその時に、私たちの国の憲法がどのように誕生したのかを知ることが、強い意味を持っています。単純な「押しつけ憲法論」に抗するために。そして本書は、そのための最上のテクストです。
JGJ
BOOK'S SELECTION
健康で文化的な最低限度の生活
柏木ハルコ 著
小学館
2014年
“生活保護 ―「命を守る最後の砦」...その現 場で今自分は、仕事をしているんだ―” ——— 1 巻 p.62
生活保護をテーマに、ケースワーカーの視点からそのリアルを描いた漫画。保護対象はただのだらしない人?届け出な しに働いた高校生のバイト代は?言い訳して働かない奴は許せない?家族に頼れない事情がある?経済的にも、人間関係的にも貧困に陥った人の「最後の砦」、生活保護。 6 人に 1 人が相対的貧困にあるといわれる現在、その砦に押し寄せる人々の「生」は私たちの日常とどこかリンクする。現役ケー スワーカーもお薦めの 1 冊。
大澤 茉実
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