“あなたは、誰と一緒に < 私たち > を形成していますか。”——— p.X
現代では社会関係の唯一の起点が〈私〉になっている。 〈私〉は一人ひとりが強い自意識を持つ。しかし、社会全体としてみると似通っていて、誰一人特別な〈私〉はいない。 どこかで不安や不満を抱えている〈私〉と、路上で声をあげ る〈私〉。立場や理想の違いを越えて〈私〉同士が出会い、 〈私たち〉の輪を広げる努力をすること。求められる民主主義のかたち。政治哲学の研究者である著者の、〈私〉と政治 を結びつける新しい回路を模索する一冊。
藤木耀
BOOK'S SELECTION
一般意志2.0 — ルソー、フロイト、グーグル
東浩紀 著
講談社
2011年
“筆者は本書を「夢を語ろうと思う」という言葉で始めた。” ——— p.235
著者が再三繰り返すように、これは夢についての本である。民主主義にまつわる思想や哲学を、丁寧かつ平易に解説しながら、かつてルソーによって夢見られた「一般意志」という概念などに、現代において何を夢見ることができるかが模索されている。多くの夢と同様、それらは儚く、読み進めるにしたがって、無数の疑問を抱かされる。その疑問を切っ掛けに、読者自身の、民主主義についての夢想と思索が始まる。本書はその入り口へのよき案内人となる 。
黙字
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