2016年8月15日、戦後71年の節目をもって、SEALDsは解散します。


 

2016年8月15日、戦後71年の節目をもって、SEALDsは解散します。

私たちは、日本の自由と民主主義の伝統を守るために、立憲主義・生活保障・安全保障の3分野で、明確な立場を表明し、デモや街宣などの行動を起こしてきました。とくに昨年の安保法制の強行採決に反対する国会前でのデモや、今年7月10日に行われた参議院選挙に向けた野党共闘の実現、市民参加型の選挙に向けた行動などを行ってきました。

結果として、ほとんど不可能だと言われていたにもかかわらず、野党共闘のもと、参議院選挙では32の1人区全てで野党統一候補が決まりました。また、選挙の風景にも変化が起こりました。昨年の夏、自発的にデモや勉強会などを自主的に行った市民たちを含め、選対には多くの人々が積極的にボランティアとして参加しました。これまで選挙に関わることの無かった人々が自ら応援演説に立ち、電話がけをし、ポスターやフライヤーをデザインしてポスティングしたのです。候補者自身も、市民との関わりの中で、よりいっそう候補者としての自覚と責任を持つようになっていきました。

しかし、当然ながら、私たちは選挙結果を含め、これで十分だったとは思っていません。改善すべき問題点は山のようにあります。市民が立ち上げる政治は、ようやく始まったばかりです。個人として路上に立つのと同じように、「わたし」の声で、日常の目線から政治を語ること。隣近所・家族・友人・恋人と政治について語り合うこと。自分の選挙区の候補者に会いに行き、自ら選挙の景色を変えること。こうした営みは日々行われるもので、一朝一夕に政治を変えるものではありません。この動きを末永く、ねばりづよく続けていく必要があります。その積み重ねは、長い時間をかけて社会に根をおろし、じっくりと育ち、いずれは日本の自由と民主主義を守る盾となるはずです。

あの戦争が終わってから、71年が経ちます。私たちは、立憲主義を尊重する政治を求めます。私たちは、持続可能で健全な成長と公正な分配によって、人々の生活の保障を実現する政治を求めます。私たちは、対話と協調に基づく平和的な外交・安全保障政策を求めます。そして私たちは、戦後71年でつくりあげられてきた、この国の自由と民主主義の伝統を尊重します。

SEALDsは解散します。しかし終わったというのなら、また始めましょう。始めるのは私であり、あなたです。何度でも反復しましょう。人類の多年にわたる自由獲得の努力から学びながら。孤独に思考し、判断し、共に行動し、そして戦後100年を迎え、祝いの鐘を鳴らしましょう。

This Emergency Action is over.
But the Unfinished Project Must Go On.

2016年8月15日

SEALDs ( Students Emergency Action for Liberal Democracy-s )
自由と民主主義のための学生緊急行動

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